耐震診断の現地調査の時に隣の建物が解体されていました。
旧耐震設計で建てられた2階建ての住宅です。
解体された、柱梁の仕口部分です。
通しダイアフラム、内ダイアフラムが確認できない柱梁仕口部であったため、少し調べさせてもらいました。
設計図には通しダイアフラム、スカラップがあり、完全溶け込み溶接と記載がありました。
採寸と目視調査をしたところ、部材断面寸法は問題なかったが、ダイアフラムが確認できなかった。
溶接については目視調査と超音波探傷試験を行いました。
溶接部には欠陥がありました。
ダイアフラムなし、溶接部に欠陥ありの建物となれば、耐震性が満足できないと考えられます。
このような場合、耐震補強や建て替えが必要となります。
建物の耐震診断や劣化調査など実施していますが、内ダイアフラムの有無を目視確認する事は余りなく珍しいケースでした。
昭和56年以前の旧耐震設計の建物には溶接の欠陥は良くあるため、調査が必要な部位です。